増加する便秘と大腸がん

便秘とは糞便が腸管内に長く停留している状態ですが、近年の高脂肪・低繊維食によりわが国では便秘が増加しています。便秘になるとそれだけ長時間にわたって便(正確には便中の胆汁酸等)が腸管粘膜に接触します。これが大腸がん増加の大きな原因なのです。

便秘はごく一般的な問題として軽視されがちですが、大腸がんや大腸穿孔をもたらすことがあります。大腸穿孔とは、硬くなった便が長時間にわたって大腸壁を圧迫し続け、大腸の壁が虚血(血液の循環が悪くなること)壊死をおこして穴が開くことです。大腸の壁に穴が開いた場合、腹腔中に糞便が漏れ出し、汚染度の高い腹膜炎を引き起こし、高確率で死に至ります。

またこうした極端な例でなくとも、便秘で便が硬くなり肛門が切れたことのある人は少なくないはずです。慢性化した便秘は何度も何度もいきむために痔の大きな原因となります。

生活習慣を改善して健全な生活を取り戻しましょう。

便秘や下痢と痔の関係

便秘や下痢などの、いわゆる排便異常が慢性化すると日常的に直腸・肛門へ負担をかけ続け、痔の発生を引き起こします。

便秘の場合、長時間強くいきむために肛門がうっ血して痔核を引き起こします。また便秘にありがちな硬いコロコロ便は、肛門を押し拡げて裂肛の最大の原因になります。

下痢の場合は、何度も何度もいきむ姿勢をとるため痔核になりやすくなります。また下痢の泥状便や液状便は肛門陰窩に入り込み易く、痔ろうの原因になります。

便秘・下痢との向き合い方

当院では十分なヒアリングと検査で便秘の原因を分析し、生活習慣改善と服薬の両面で排便改善を図っていきます。

便秘の治療には根気が要ります。生活習慣の改善が必要なこともあります。
しかし治療すれば必ず改善します。
あきらめずに一緒にがんばりましょう。

便秘治療では胃腸リハビリがとても重要

こば消化器・乳腺クリニックの便秘治療プログラムは上記の一貫したフィロソフィーのもと、ただ漫然と便秘薬を処方するのではなく、いかに長期的に薬を減らせるか、将来的に下剤を離脱できるか、という事を描きながら行われていきます。

まずは規則正しい排便をめざしてみましょう。

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