執筆:医学博士 小林真一郎(こば消化器・乳腺クリニック院長)

セルフチェックをやってみよう

乳腺は体表の組織であるがゆえに、乳がんの自己検診が役に立ちます。
毎月1回、きちんと自己検診をしている女性はちょっとした乳腺の変化にも気がつき、早期に乳癌を発見できることも少なくありません。

乳がん自己検診

鏡の前に立って、両腕をブラリとしてみましょう。

  1. 乳房の形・大きさの変化は?
  2. 乳房の皮膚のくぼみ、ひきつれはないか?
  3. 乳頭(乳首)の陥没、ただれはないか?

次に腕を上げた状態で、再度①~③をチェック。

さらに、手のひらを乳房の上で滑らせてチェック(お風呂で石鹸をつけるとツルツルしてやり易いです。)します。乳房を掴むようにはしないでください。

何度もまんべんなくしこりの有無を調べましょう。最後に、乳首から異常な分泌物が出ないか、乳首を軽くつまんで確かめることも忘れずに。

以下に乳がん自己検診上のチェックポイントをまとめてあります。よく間違えられる乳腺症や乳腺線維腺腫などの疾患の特徴も併記しておきますが、あくまで目安にしてください。(自己判断は非常に危険です!)

  乳がん 乳腺症 乳腺線維腺腫
しこり ある ある ある
しこりの様子 硬くデコボコ、動かないことがある 比較的硬くデコボコであるが乳腺そのもの 表面は滑らかでよく動く
乳房の痛み ない事が多い ある事が多い ほぼない
乳頭からの分泌液 赤~褐色の分泌液があることも 透明黄色~白色の分泌液があることも ほぼない
ワキの違和感 ワキのリンパ節転移があればありうる 比較的多くみられる ほぼない
陥没乳頭 ありえる ない ない
皮膚のひきつれ ありえる ない ない
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